2022年12月6日 – 東京 –ニューメリカルテクノロジーズ株式会社(本社:東京都港区)は、丸紅株式会社(本社:東京都千代田区)にNtSaaS®の導入を行いました。
総合商社である丸紅は、多岐にわたる業種、国で事業活動を展開しており、2022年現在で国内外に支社支店等132拠点、連結対象会社463社を有しています。丸紅では2000年よりニューメリカルテクノロジーズの金融リスク管理ソリューションNtInsightを導入、連結ベースで多様なエクスポージャーを含む資産ポートフォリオのリスクの可視化を実施してきました。多数の海外拠点や関連会社を抱える企業グループでは、連結ベースでデータの品質を担保することが極めて難しく、リスク計測の前工程において、拠点・連結対象会社から、明細レベルの取引データやリスク情報を収集した後、データのクレンジング、エラー対応やその修正処理にかなりの作業負荷が掛かります。また、ビジネスリスクを正確に捕捉するためには、会計上オンバランスか否か、現時点で経済価値への置換が可能かどうかに拘らず、広くリスク管理の視点に立ってエクスポージャーを認識する必要があります。導入初年度はデータクレンジングだけに3ヶ月を要したものの、両社の協業にて柔軟なデータ収集プロセスを構築、2003年以降は決算発表と平仄をとってリスクシミュレーションを完了する体制を構築・維持していました。
しかしながら、昨今の相次ぐ企業買収によるポートフォリオの更なる多様化やリスクプロファイルの複雑化、ITセキュリティの重要性等を鑑み、より柔軟な機能強化や保守性の向上が課題となっていたことから、国内外の拠点・連結対象会社のデータを収集するためのワークフローとデータベースをAWS(Amazon Web Services)上で再構築し、同システムと連結する形で多くの金融機関で導入実績があるNtSaaSの利用へと移行します。
同システムの構築に当たっては、ニューメリカルテクノロジーズの業務面・システム面のサポートを仰ぎながら、データの棚卸、マスタの再整備、データ収集方法や計算ロジックの見直しを実施、Numerical Technologies Pte. Ltd. (本社:シンガポール)にてAWS上でデータベースシステムを開発する事で、データの収集からリスク計測まで一気通貫し、リスク計測に関わるワークフロー全体の効率化を実現しています。
今後、ニューメリカルテクノロジーズとNumerical Technologiesは、丸紅の実績をもとに、一般事業会社向けにデータベースを含むSaaSサービスにも注力していきます。