2005年12月8日 – 東京 – 於 大手町サンケイプラザ4階ホール
講演概要
このセミナーでは、銀行・保険業界においてALM実務における「現状の問題点と今後の課題」についてとりあげました。当日は約270名の方にご参加いただきました。
2005年5月 – 東京 – 当社のALMシステム Numerical Technologies Altitude® は、金融機関の全資産負債の入力を前提とした動的ポートフォリオ・シミュレーション・モデルです。 この立場から見れば、マチュリティ・マッチング型、デュレーション・ギャップ型、アセットマネジメント型、サープラス型などのALM手法の分類は、モデルに入力された資産負債の範囲と、モデルに設定されたリスクファクターの種別に帰結し、これらすべてのALM手法は動的ポートフォリオ・シミュレーション・モデルに包含されます。つまり、動的ポートフォリオ・シミュレーション・モデルは他のALM手法を包含する上位概念であり、ALMの性格づけは運用の側に依存します(下図)。 動的ポートフォリオ・シミュレーション技術の応用開発を進めるにあたっての前提は、現在および近い将来のコンピュータ技術の進歩です。これにはハードウェア的な技術革新はもちろん、優秀な人材の投入、長期的な開発経験の蓄積、十分な開発予算投入という意味が含まれます。当社が未来技術として現在注力するのはこの分野なのです。 なお目先的な金融機関顧客からのニーズとしては、むしろ静態的な純収益シミュレーション(NII)や、伝統的なギャップ分析の方が好まれることも事実。このあたりが私たちの研究への興味と現実のビジネスとをバランスさせねばならない勘所のようです。
2004年11月30日 – 東京 – 於:東京工業大学理財工学研究センター主催シンポジウム「信用リスク管理の実務と理論」
2004年7月30日 – 東京 – 統合リスク管理システムPortfolioBrowser® 1.6.0 をリリースしました。本バージョンは, 繰り上げ返済(注1)に対応し, リスクコンポーネント機能の高速化(注2)を行った機能強化版です。 (注1) 表面金利と市中レートとのスプレッドを使って繰弁率表を参照しつつ, デフォルトと同様の手法によって繰り上げ返済を評価します。 (注2) 最良のケースでは計算時間が1/5以下に短縮されます。
2002年2月1日 – 東京 – Simulation 方式リスクコントリビューションを PortfolioBrowser® / CreditBrowser® に機能追加しました。 [リスクコントリビューションについて] 1999年10月に追加した CreditBrowser® のリスクコントリビューション算出機能 (Analytic, 解析解方式) を含めて、 従来からあるリスクコントリビューションの理論 (= ショートフォールに着目した資産最適化理論と言い換えられるでしょう) には、分布型に対する強い仮定が前提にありました。 そのため複雑な損益プロファイル(= 多峰性を伴う非対称分布)に対応しないという大きな問題を内包しています (参考文献: 「ニッセイ基礎研所報」 2001年2月 ニッセイ基礎研究所、「金融研究」 2001年4月 日本銀行金融研究所 )。 例えば、(1)非線型性の強い格付遷移確率、(2)市場リスク・信用リスクの複合状況、(3)取引仲介先・保証先との同時デフォルトや回収額変動、などによってエクスポージャー (通常 CVaR = 期待ショートフォール ないし VaR で測られる) あるいは与信残高とリスクコントリビューションとの比例関係が崩れてしまうのです。 この問題は解析解を用いた一連のリスク計量化手法に共通する悩みであり、古くは CreditRisk+ などの保険数学 (Actuarial) を使った手法が実務応用では意味をなさなくなる主要な理由でした。 ごく一般的に生じる問題でありながら解決は非常に難しいため、理論の欠陥を認識しつつもこれまでは利用せざるを得なかったわけです。 新しい Simulation 方式は期待ショートフォールに属するシナリオ部分集合を特定し、条件付確率分布を取引件別毎に再計算、大量の離散的畳み込み演算を行うことによって、解析解方式が持つ欠点を是正する試みです。
2000年9月22日 – 東京 – 日本SGI株式会社 SGI Forum 2000 於 ウェスティンホテル東京 講演概要 数値シミュレーションはリスク管理ばかりではなく、ウェザーデリバティブやクレジットデリバティブなど派生商品のプライシングにも多用されています。こうしたケースでは、比較的小規模で機動的なモデル開発が行われており、金融機関内ではディーリングの現場でよく使われています。この講演では、金融系の数値シミュレーションを行う場合の一般的な方法論と、陥りがちなミスの事例をまとめてみました。講演主催との関連でシステムベンダー関係者も多数含まれるセミナーであったため、金融業務に馴染んでいない方でもわかるような平易さ、かつ眠気を誘わないよう内容に留意してあります。 セミナーで配布した資料「並列数値シミュレーション技術のデリバティブへの応用」(pdf 1.72MB)はこちらからご請求いただけます。 その他セミナーで配布した資料は www.numtech.co.jp/resources/presentations-reports/ でご確認いただけます。