2002 製品情報

PortfolioBrowser® にユーザー定義シナリオ方式を追加

2002年11月1日 – 東京 – 市場・信用統合リスク管理製品PortfolioBrowser® に、モンテカルロシミュレーション、ヒストリカルシミュレーションに続く第3のシミュレーション方式、ユーザー定義シナリオ方式を追加しました(Version 1.4から対応)。 これは市場シナリオをユーザーが自由に設定し、仮想的な市場変動、債務者格付けの変化を起こして、損益評価、BPV、VaRなどのほかソルベンシー的な概念でのリスク計測を可能としたものです。ユーザー定義シナリオは「ブラックマンデー」、「アジア通貨危機」、「円金利急騰」、「大口貸出先XX社デフォルト」といったわかりやすい名称をつけて複数プリセットできます。

2002 イベント&プレゼンテーション

R&D Reports: 「バーゼル委、新BIS規制に関し合意」

2002年7月10日 – 東京 – 本日、バーゼル銀行監督委員会は新BIS規制(1988年バーゼル合意に対する改定、海外ではBasel IIとも呼称される)に関する合意内容を公表しました。以下、本件に関してはご専門でない一般の方々(経済系メディア、金融系コンサルタント、監査法人、システム開発関連など、主要金融機関以外の周辺業種に所属する方々)を念頭において、今回の発表に関する解説文をまとめてみました。

2002 イベント&プレゼンテーション プレスリリース 製品情報

R&D Reports: 「オペレーショナル・リスクのすべて」を出版しました

2002年3月11日 – 東京 – 三菱信託銀行様ほかとの共著で掲題書籍を出版しました。本書は2001年7月23日に行ったオペレーショナルリスク管理セミナーの配布資料を下敷きに大幅に加筆修正したものです。 「オペレーショナル・リスクのすべて」 三菱信託銀行オペレーショナル・リスク研究会編 2002年3月11日発売 3,400円 東洋経済新報社

2002 製品情報

リスクコントリビューションを PortfolioBrowser® / CreditBrowser® に機能追加

2002年2月1日 – 東京 – Simulation 方式リスクコントリビューションを PortfolioBrowser® / CreditBrowser® に機能追加しました。 [リスクコントリビューションについて] 1999年10月に追加した CreditBrowser® のリスクコントリビューション算出機能 (Analytic, 解析解方式) を含めて、 従来からあるリスクコントリビューションの理論 (= ショートフォールに着目した資産最適化理論と言い換えられるでしょう) には、分布型に対する強い仮定が前提にありました。 そのため複雑な損益プロファイル(= 多峰性を伴う非対称分布)に対応しないという大きな問題を内包しています (参考文献: 「ニッセイ基礎研所報」 2001年2月 ニッセイ基礎研究所、「金融研究」 2001年4月 日本銀行金融研究所 )。 例えば、(1)非線型性の強い格付遷移確率、(2)市場リスク・信用リスクの複合状況、(3)取引仲介先・保証先との同時デフォルトや回収額変動、などによってエクスポージャー (通常 CVaR = 期待ショートフォール ないし VaR で測られる) あるいは与信残高とリスクコントリビューションとの比例関係が崩れてしまうのです。 この問題は解析解を用いた一連のリスク計量化手法に共通する悩みであり、古くは CreditRisk+ などの保険数学 (Actuarial) を使った手法が実務応用では意味をなさなくなる主要な理由でした。 ごく一般的に生じる問題でありながら解決は非常に難しいため、理論の欠陥を認識しつつもこれまでは利用せざるを得なかったわけです。 新しい Simulation 方式は期待ショートフォールに属するシナリオ部分集合を特定し、条件付確率分布を取引件別毎に再計算、大量の離散的畳み込み演算を行うことによって、解析解方式が持つ欠点を是正する試みです。