2014年3月6日 – 東京 – 本日ニューメリカルテクノロジーズ株式会社は NtInsight® for OpRisk 最新版 8.2.6 をリリースしました。NtInsight® for OpRisk は先進的計測手法(AMA)の1つである損失分布手法(LDA)によってVaR算出を行うオペレーショナル・リスク管理システムです。
今回のバージョンアップによって実装されたWhat-If機能を利用することにより、損失分布手法(LDA)において非常に重要とされるシナリオ分析が、より柔軟かつ容易に行えるようになりました。
主な実装機能
What-If分析
新バージョンで実装された機能です。実務上、損失分布手法(LDA)においては、シナリオ分析を行うことにより低頻度・高インパクトな損失を反映させることが非常に重要となってきますが、What-If分析機能を利用することによって、シナリオ分析が柔軟かつ容易に行えるようになりました。What-If分析機能によって、画面上からシナリオとして設定する損失データの追加・削除・変更が容易に行え、編集と同時に推定パラメータが再計算されます。また、編集後のシナリオ分析データは保存して再利用することが可能です。
OLAP分析機能の拡張
新バージョンでは損失分布のセルを規定するOLAP属性に関して、結果分析の際に階層順序を変更して分析することが可能になりました。これによってリスク量分析がより多面的な角度から行えるようになりました。
高速なモンテカルロ・シミュレーション
損失分布手法(LDA)では膨大な数のモンテカルロシミュレーションを実行することになりますが、これを実現するために、弊社の他のアプリケーションでも採用している高速、かつ信頼性の高いシミュレーションエンジンを採用しています。
分析ツールの拡充
新バージョンでは、結果分析を行うツールを拡充し、計算過程の透明性を向上させました。損失分布の確率密度分布、頻度の確率質量分布、損失額と頻度についての散布図等、グラフによる分析を増やして、視覚的な面からの分析機能を拡充しています。
リスク指標
メイン画面のグリッド表示と操作方法を他のNtInsightシリーズと統一化し、表示情報の配列を直観的で解りやすいものに変更しました。損失データの分析画面においては、平均・標準偏差・歪度・尖度等の一般統計量に加えて、仮定した分布型についての推定パラメータが表示されます。また、リスク指標に関しては、VaR・非期待損失(UL)・CVaR(ES)等の指標が、トップレベルのみならず全てのOLAPセル別に計算させて表示されます。