2005年6月22日 – 東京 – Altitude® ALM システム、 ならびに PortfolioBrowser® 信用・市場リスク管理製品の 64 ビット CPU Intel Itanium2 (IA64) 対応版に関する正式サポートを開始致しました。 Itanium2 に対応する当社製品は、 Altitude® version 1.4.4 以降、 PortfolioBrowser® 1.6.4 以降になります。 対応 OS は Microsoft Windows 2003 Server の各エディションとなります。
この Itanium2 対応版システムは、 サープラス型ALM、 NIIシミュレーション、 Over 10、000 scenario 級のモンテカルロシミュレーション、 日次・長期間の多期間シミュレーション、 年金・保険系の複雑な商品構成への対応、 中途解約への対応、 予定利回りの変動への対応などを必要とする大手金融機関の高度なニーズに応えるものです。
当社の製品は、 1998年のリリース当初から 64 ビット CPU 対応です。 すなわち、 当時唯一の汎用 64 ビット CPUであった DEC Alpha プロセッサに対応し、 その後、 IA32 系ほかの 32 ビット CPU への対応も拡大してまいりました。 現在では、 半導体業界の優勝劣敗が進み、 米 Intel 社の IA32 / IA64 CPU アーキテクチャおよびその互換製品が市場シェアの過半を占めており、 長期にわたって存続する基幹システムの実現にあたっては最初に考えるべき選択肢となっています。 汎用品であるがゆえに、 IA32 / IA64 CPU アーキテクチャに基づくハードウェア製品は、 個人用パソコンから 64 CPU クラスの大規模サーバに到るまで各社から多数提供されています。 しかもクロックアップからマルチコアへと CPU 業界が舵をとったために、 各社サーバ製品の搭載 CPU コア数は漸次増大する傾向にあります。 したがって、 以前であれば TCO (トータル・コスト・オブ・オーナーシップ) 的に劣るスーパーコンピュータやグリッドコンピューティングを使用する冒険を犯さねばならなかった業務分野においても、 現在主流の CPU アーキテクチャトレンドに乗るだけでニーズを満足させられるようになっているわけです。 今回システムのリリースにより、 従来よりもさらに大規模な計算を伴うリスク管理を現実的な計画として実現可能になりました。
今回の正式サポート開始に先立ち、 日本ヒューレット・パッカード株式会社の Itanium2 機である、 HP Integrity サーバ Superdome (32 CPU / 64GB Memory)、 Microsoft Windows 2003 Server Datacenter Edition 上で Altitude® ALM システムの性能検証を行いました。その結果によれば、 モンテカルロシミュレーション方式で日次多通貨のイールドカーブをシナリオ生成し、 未来方向に5年間にわたって日次で数十万件の件別明細データを時価評価するという大規模な NII シミュレーションにおいて、 同テスト機の搭載 CPU 数上限まで CPU リニアな性能を発揮することが確認されています。