財務の健全性諸比率について
2007年5月 – 東京 – 製造業における流動比率は中小企業で120%台、大企業でも130%台が平均です(経済産業省:商工業実態基本調査)。当社のように900%を超える企業はきわめて珍しい存在と言えるでしょう。有利子負債比率が0%ということは、銀行に行く理由は預金取引と貸金庫取引程度という意味です。固定資産比率は一般に長期固定される設備投資に見合う数値です(=もしもそうで…
2007年5月 – 東京 – 製造業における流動比率は中小企業で120%台、大企業でも130%台が平均です(経済産業省:商工業実態基本調査)。当社のように900%を超える企業はきわめて珍しい存在と言えるでしょう。有利子負債比率が0%ということは、銀行に行く理由は預金取引と貸金庫取引程度という意味です。固定資産比率は一般に長期固定される設備投資に見合う数値です(=もしもそうで…
2007年5月 – 東京 – 私がこの原稿を書いている場所は、英ICBIの金融カンファレンス”Risk Capital 2007″(*1: ICBI Risk Capital 2007)が行われているホテルです。このカンファレンスは民間主催とはいえバーゼル銀行監督委員会議長も講演し、世界各国の金融機関やコンサルタントが集まります。おかげで規制当局と民…
2005年5月 – 東京 – 今日の金融リスク管理はきわめてニッチな分野です。もちろん新聞や雑誌、金融論や経済学の先生に問えばリスクマネジメントは広く普遍的な分野だと答えることでしょう。しかし、メガバンクに匹敵するような金融資産の規模、複雑な取引形態を有する組織が世界にいくつあるかといえば、これは少ない上にますます集約化される傾向にあるのです。例外はヘッジファンドですが、フ…
2005年3月 – 東京 – オペレーショナルリスクに関する強い理論モデル指向は国内も海外も、すっかり冷めてしまいました。もちろん、規制当局から、「オペレーショナルリスク管理を推進する議論をフレームアップしたい」、という強い意図が伝わってきますし、そうした事情に理解もするので、オペレーショナルリスクの計量化自体におつきあいはするわけです。我々もオペレーショナルリスクをEVT…
2004年5月 – 東京 – 1998年9月に起きた米ヘッジファンド大手LTCM(ロング・ターム・キャピタル・マネジメント)の破綻は、リスク管理システムに対する教訓として市場参加者の間で語り継がれています。 LTCMは、ソロモンブラザーズのスター・トレーダーが中心となり、ノーベル賞学者2人を擁し、各国の中央銀行や著名金融機関を顧客とする、当時は”dream te…