2002 イベント&プレゼンテーション

R&D Reports: 「バーゼル委、新BIS規制に関し合意」

2002年7月10日 – 東京 – 本日、バーゼル銀行監督委員会は新BIS規制(1988年バーゼル合意に対する改定、海外ではBasel IIとも呼称される)に関する合意内容を公表しました。以下、本件に関してはご専門でない一般の方々(経済系メディア、金融系コンサルタント、監査法人、システム開発関連など、主要金融機関以外の周辺業種に所属する方々)を念頭において、今回の発表に関する解説文をまとめてみました。

2002 イベント&プレゼンテーション プレスリリース 製品情報

R&D Reports: 「オペレーショナル・リスクのすべて」を出版しました

2002年3月11日 – 東京 – 三菱信託銀行様ほかとの共著で掲題書籍を出版しました。本書は2001年7月23日に行ったオペレーショナルリスク管理セミナーの配布資料を下敷きに大幅に加筆修正したものです。 「オペレーショナル・リスクのすべて」 三菱信託銀行オペレーショナル・リスク研究会編 2002年3月11日発売 3,400円 東洋経済新報社

2001 イベント&プレゼンテーション

Seminars: 統合リスク管理

2001年10月22日 – 東京 – 於 大手町サンケイプラザ4階ホール

講演概要
このセミナーでは、信用および市場リスク管理に関する理論から実証研究までをとりあげました。当日は約300名の方にご参加いただきました。まず最初に、慶応義塾大学の森平教授から信用リスク研究の最近の動向についてお話いただき、次に帝国データバンク様から定性情報を用いた倒産確率予測モデルについてお話いただきました。

2001 イベント&プレゼンテーション

Seminars: オペレーショナルリスク管理

2001年7月23日 – 東京 – 於 大手町サンケイプラザ4階ホール

講演概要
このセミナーでは、主にデータ整備と運用を念頭においた実務的・実際的な内容をまとめてみました。規制関係では2005年予定のバーゼル合意修正関係の話題を、システム面では、トップダウン、ボトムアップ、SCA、EVTなど各種手法に対応した、OperationalRisk BrowserTM の実機デモンストレーションを行いました。当日は約260名の皆様にご参加を頂きました。

2000 イベント&プレゼンテーション

R&D Reports: 金融シミュレーションモデルの作り方

2000年11月15日 – 東京 – 日経金融新聞 金融フロンティア 手術室をのぞいてみよう 十年前は珍しかった金融シミュレーションも、今ではありふれてプライシングやリスク計測に使われている。しかし、計算過程の理解は大変だ。このため、モデルの信頼性保証は、勢いシステム会社や設計者の手にゆだねられ、患者と医者に似た関係が生まれてしまう。だからと言って、手術内容に患者が無関心でいてよいはずはない。 そこで本稿では、医療事故になりかねない金融数学の事例を集めてみた。 1. 過少自由度の設計 複数の確率変動要因間の関係は、線型代数学の助けを借りて実対称行列で表現できる(図1)。図の斜線部は密行列(非零の領域)であり、金融ではシステマチックリスクと呼ぶことがある。密行列を複数内包する行列形式がスカイライン行列で、確率変動モデルの典型的形状だ。実対称行列の一辺の長さ(行列の次元数)が自由度で、内包する密行列および対角成分に応じた確率変数を右辺に置いて、確率方程式を組み立てる(図2)。これは金融に限らず構造解析をはじめとする他のシミュレーション分野でも同じである。話について来ていない方も「そんなものだ」と思ってほしい。 さて問題はここからだ。大きな自由度を扱うには、それなりに面倒なテクニック(数値計算法と言う)が必要だ。このため、意図的に自由度を少なくして計算をサボるケースをよく見かける。一時期流行したリスクメトリックスもそのひとつ(図3)。ひどい例では三千銘柄超の個別株を一確率変数で表現し、大きな誤差を伴うモデルさえ存在する。 国際ルール化している当局規制も、確信犯的に過少自由度を認めている。規制の裏をかくのはとても簡単、自由度不足の場所にスプレッドポジションでも作ればよい。「国際決済銀行(BIS)基準対応のVaR(バリュー・アット・リスク)を使えばリスク管理は万全」的発想は危ないのである。 2. 不安定な三角分解操作 実利主義・結果至上の金融屋の数学は、数学者からよく揶揄(やゆ)される物理学者の数学以上に杜撰(ずさん)だと思う。私自身も銀行員時代を含めて反省する点が多々ある。 シミュレーションの過程では先の密行列に対し、単変量で言う平方根操作、L・Lt形式への変換、つまり三角分解が必要だ。ところが、ここに入門書でよく紹介されるコレスキー分解法を使う場合、個々の数字が同じ方向に動きがちな金融系列(例・短期金利)を多数扱ったりすると、計算中にエラーが起こることがある。そんなモデルは、時々「妙に数字が狂う」。専門用語で言えばロバスト(強固)でない。この問題を抱えたシステムは計算を繰り返すほど間違いが多く生じる。だから相関係数を毎日見直すような使い方を禁止していたりする。 詳細は解説が長くなるので省くけれども、入門書から一歩進んで勉強すれば、まずL・D・Lt形式に変換してからL・Lt形式に向かう行列操作が適切とわかるだろう。 3. 収束性改善策の乱用 収束性改善策は見かけ上の誤差を減少させる。しかし、その副作用、系列間相関(マルチコ)や準乱数周期の弊害も大きい(図2)。「だれがこんな人にPh.D.を与えたのか」と笑い話ができるほど、この種の統計学上の誤り(Type I Error、通称「慌てもののエラー」)にははまりやすい。たとえば、とある著名なリスク管理システム会社の方からさえ、「準乱数(乱数に似た数列)により、数万件のポートフォリオを相手に、五千回以下の試行回数で市場・信用イベント同時存在下のリスク量を計算可能」と主張されて、閉口したことさえある。 数値シミュレーションの性格上、実用精度に到達するのは、単体イベントの計測でも一万回級、同時イベントならば、さらに多くの計算試行の末である。合併銀行の巨大資産さえ、十万回の計算をPCサーバーが十七時間(四CPUのLinuxサーバーで測定、信用VaR、CVaR、リスクコントリビューション、OLAP、DM/MTMを同時計算)で完了する今日でも、相応の準備が必要だ。 事後点検の勧め 今や成功率90%以上、手術台で患者が亡くなれば心臓外科医の腕がまず疑われる冠動脈バイパス手術も、昔ははるかに危険な施術であった。数年前、「専門家」に依頼した高額なモデル監査も結構怪しい。中古建築と同じく、モデルやシステムの品質は利用者自身が見極める他に方法はない。 ニューメリカルテクノロジーズ 鳥居 秀行  

2000 イベント&プレゼンテーション

Seminars: 並列数値シミュレーション技術のデリバティブへの応用

2000年9月22日 – 東京 – 日本SGI株式会社 SGI Forum 2000 於 ウェスティンホテル東京 講演概要 数値シミュレーションはリスク管理ばかりではなく、ウェザーデリバティブやクレジットデリバティブなど派生商品のプライシングにも多用されています。こうしたケースでは、比較的小規模で機動的なモデル開発が行われており、金融機関内ではディーリングの現場でよく使われています。この講演では、金融系の数値シミュレーションを行う場合の一般的な方法論と、陥りがちなミスの事例をまとめてみました。講演主催との関連でシステムベンダー関係者も多数含まれるセミナーであったため、金融業務に馴染んでいない方でもわかるような平易さ、かつ眠気を誘わないよう内容に留意してあります。 セミナーで配布した資料「並列数値シミュレーション技術のデリバティブへの応用」(pdf 1.72MB)はこちらからご請求いただけます。 その他セミナーで配布した資料は www.numtech.co.jp/resources/presentations-reports/ でご確認いただけます。

1999 イベント&プレゼンテーション

Seminars: 金融に変革をもたらす大規模信用リスクシミュレーション

1999年9月21日 – 東京(社)日本オペレーションズ・リサーチ学会 1999年度秋季研究発表会 於 成蹊大学

講演概要
近年、先進的な一部の金融機関において、数万次元規模のモンテカルロシミュレーションを使ったリスク管理・経営リソース配分が行われるようになってきた。