2009年2月18日 – 東京 – 2009年2月にニューヨーク出張した折、主な金融機関の写真を撮ってみました。現在進行中の金融危機を考えれば、資料映像として貴重なものになる可能性があると考えたからです。
Lehman Brothersの元本社
ポールソン前財務長官に見捨てられ(?)、2008年9月15日にChapter11申請、英Barclaysに買収された
Times SquareにあるMorgan Stanley本社
投資銀行から業態転換、2008年9月21日に金融持株会社に移行、三菱UFJフィナンシャル・グループが資本面で支援中
Park AvenueにあるUBSのNY本社
スイス政府が資本注入と不良債権買い取りで経営支援中
Citibank本社が入居するシティグループセンタービル
米政府から資本注入と損失の肩代わりをしてもらった
Park AvenueにあるJPモルガン・チェースの本部ビル
One Chase Manhattan Plaza
今も”CHASE”のロゴが残る
NY連銀
住友からゴールドマンへ私が派遣されていた1989年当時、ここに呼ばれて「影響力を及ぼしてないか!?」と審問を受けた思い出がある
ニューヨーク証券取引所
HSBC
比較的健全(?)な英銀であり今や世界最大規模
Banco Santander
2008年10月に米Sovereign Bancorpの買収を発表して米本土初の外銀資本によるリテールバンキング事業を開始、そこまでは良かったものの2008年12月に明らかになったマドフ元NASDAQ会長による詐欺事件に巻き込まれてしまう
Bank of America
2008年9月にメリルリンチの救済合併を発表した当時は拍手喝采を受けた同行も今や自らが政府救済の対象になり、今や同行CEOであるKenneth D. Lewisの開き直りぶりが嘲笑の的になっている
Capital One
サブプライム問題が直撃、2008年11月に資本注入を受けて政府救済された
Washington Mutual
サブプライム問題が起こる直前は全米6位であった同行、それが2008年9月に”bank run”(取り付け騒ぎ)に発展、預金量の9%が引き出されたところで親会社はChapter 11を申請、銀行資産と支店網はJP Morgan Chaseに売却された
これだけ写真を撮るのにミッドタウンからダウンタウンまで相当歩き回ったのがわかると思う。今思えば昨年のうちにベアー・スターンズの写真も撮影しておけばよかった。1980年代末から何度も来ている場所ですから、E.F.ハットン、ドレクセルバーナム、スミスバーニー、ソロモン、シェアソン、ケミカルバンク、バンカーストラストなんかも当時の姿を撮っておけばよかったと惜しまれてなりません。
しかし、しかし、最大の衝撃は次の写真。
Goldman Sachs本社に翻る星条旗と五星紅旗
Goldman Sachs本社に星条旗と五星紅旗が並んで掲揚されている!何となく居心地の良い日本の中で内向き指向で過ごしている間に起きてしまった世界の現実