2011年5月25日 – 東京 東京圏内の代表的な公園の放射線量マップです。大人(地上高1m)と子供(地上高50cm)を意識して測定しました。地図をクリックすると別画面が開き、さらにマーカーをクリックすれば各地点の写真と放射線量を確かめられます。全般的な理解に関しては「IAEA報告書(2006)抄訳: チェルノブイリ原発事故による環境への影響とその修復」をご参照くだされば幸いです。
履歴
- 2011年5月26日 第1版 シンガポール植物園、砧公園、皇居、水元公園を調査
- 2011年5月28日 第2版 葛西臨海公園、舎人公園、別所沼公園、石神井公園、井の頭公園、洗足池を調査
- 2011年6月2日 第3版 図の見方および諸注意に図表を追加
目次
- 諸注意等
- シンガポール植物園 – 2011年5月22日
- 砧公園:東京都世田谷区 – 2011年5月24日
- 皇居:東京都千代田区 – 2011年5月25日
- 水元公園:東京都葛飾区 – 2011年5月25日
- 葛西臨海公園:東京都江戸川区 – 2011年5月26日
- 舎人公園:東京都足立区 – 2011年5月26日
- 別所沼公園:埼玉県さいたま市 – 2011年5月26日
- 石神井公園:東京都練馬区 – 2011年5月27日
- 井の頭公園:東京都武蔵野市・三鷹市 – 2011年5月27日
- 洗足池:東京都大田区 – 2011年5月27日
図の見方および諸注意
- 同一地点について地上高1mと50cmの空間線量を測定しました。地上高1mは大人、50cmは子供の生活空間を念頭において設定したものです。一般に政府自治体等の測定はさらに高い位置で測定したデータが多いため、本資料の線量の方が高く出る傾向にあるはずです。
- 計測値は加工を加えない生のデータそのものです。不可避の自然放射線による変動を含みます。
- 自然放射線の世界平均は0.27μSv/h(=2.4mSv/y)、福島原発事故以前の日本平均(1988年10月推定値)が0.16μSv/h(=1.4mSv/y)です。自然放射線の内訳を見ますと、外部被ばく量については世界平均が0.10μSv/h、典型的には0.06-0.18μSv/hの範囲にあります。
出所: IAEAチェルノブイリ報告書 図5.1より時間線量に換算。日本の自然放射線量については「放射線科学センター資料 – 自然放射線の量」などをご参照ください。なお、放射線科学センター資料43ページの全国の自然放射線量は大気からの吸入による内部被ばくを含んでいません。このため日本全体で0.99mSv/yといった低い数値になっています。同センター資料の図の出典は「放射線科学」Vol.32 No.4 1989です。ご注意ください。 - 地上高1mの線量を基準としてマーカーの色付けを行いました。0.00-0.14μSv/h0.15-0.19μSv/h0.20-0.24μSv/h0.25-0.29μSv/h0.30-0.34μSv/h0.35-0.39μSv/h0.40μSv/h以上
- 福島原発事故による放射性降下物が植物などの上に堆積している傾向が見てとれます。したがって地上高50cm~1mでは測定地点周辺の物体により、また植物の上部に溜まった放射性物質の影響により、複雑な線量分布となります。福島原発事故以前のような地表に近いほど線量が高くなる傾向が出るとは限りません。
- 使用した計測器はGM管方式(アルミニウムシールドつき)です。したがってエネルギー補正ができません。計測可能なのはガンマ線のみです。このため環境中に放射性ヨウ素131などに由来するエネルギーが低いガンマ線が存在した場合は数値が高くなる可能性があります。また放射性ストロンチウム90などのガンマ線を出さない核種が環境中に大量に存在した場合は数値が低く出ている可能性があります。
- 念のため使用した放射線測定器を大学の研究室にお願いして較正をして頂きました。
較正風景
較正に使用したセシウム137線源(背景は私の右手)
その結果ですが、1μSv/h以上の高線量領域では正しく計測される一方、低線量領域では測定環境によって誤差が含まれるようです。これはGM管自体が感度が鈍い特性があるため不可避と言えます。したがって放射線の絶対量を比較する際には、0.2μSv/h以下といった低い線量には大きな誤差が含まれる点を念頭に置いてご覧ください。
- 追試を歓迎します。測定諸元および気象条件を各ページに記しました。また線量測定と同時に計測地点の写真撮影を行いました。マーカーをクリックすると当該地点の画像が表示されます。測定地点の周辺環境をご確認ください。各画像には撮影日時とGPS座標が埋め込まれています。ご活用ください。インターネット上で見られるボランティアによる同様の調査の例
測定方法
- 数値は60秒間積分値です。計測ミスによる再測定を除き、原データをそのまま表示しています。計測値からの異常値除去および再平均化は行っておりません。
- 使用した放射線測定器
- Survey Meter SM 3 D, Sensortechnik und Elektronik Pockau GmbH
- Energy range: Gamma radition: 40 keV to 1.3 MeV
- Radiation detector: Energy compensated halogen-quenched Geiger-Mueller tube
- 較正済み証明書あり
- シンガポール植物園での測定を除き、厚さ3mmのアルミニウム板で測定器を覆いました。これは主に地表由来のベータ線による測定値の攪乱を防止するためです。
アルミニウムシールド
シンガポール植物園 – 2011年5月22日
機器に習熟するとともに、福島原発事故の影響を受けていないシンガポールの環境データと比較するための調査です。
[注意] 本調査のみアルミニウム板によるベータ線遮蔽を行っておりません。
地図をクリックすると別画面が開き、さらにマーカーをクリックすれば各地点の写真と放射線量を確かめられます。
砧公園:東京都世田谷区 – 2011年5月24日
[注意] 計測は雨があがった直後に行いました。一般に降雨の後は線量が高くなると言われています。
地図をクリックすると別画面が開き、さらにマーカーをクリックすれば各地点の写真と放射線量を確かめられます。
皇居:東京都千代田区 – 2011年5月25日
地図をクリックすると別画面が開き、さらにマーカーをクリックすれば各地点の写真と放射線量を確かめられます。
水元公園:東京都葛飾区 – 2011年5月25日
地図をクリックすると別画面が開き、さらにマーカーをクリックすれば各地点の写真と放射線量を確かめられます。
葛西臨海公園:東京都江戸川区 – 2011年5月26日
地図をクリックすると別画面が開き、さらにマーカーをクリックすれば各地点の写真と放射線量を確かめられます。
舎人公園:東京都足立区 – 2011年5月26日
地図をクリックすると別画面が開き、さらにマーカーをクリックすれば各地点の写真と放射線量を確かめられます。
別所沼公園:埼玉県さいたま市 – 2011年5月26日
地図をクリックすると別画面が開き、さらにマーカーをクリックすれば各地点の写真と放射線量を確かめられます。
石神井公園:東京都練馬区 – 2011年5月27日
地図をクリックすると別画面が開き、さらにマーカーをクリックすれば各地点の写真と放射線量を確かめられます。
井の頭公園:東京都武蔵野市・三鷹市 – 2011年5月27日
地図をクリックすると別画面が開き、さらにマーカーをクリックすれば各地点の写真と放射線量を確かめられます。